2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧
褒められたい! そういう気持ちをなくすことは、人にはなかなかできないことなのかもしれない。 褒められたいというのは、認められたいという気持ちとつながっているように思うんだよね。 そうすると、どの人にもそれが見えてくる。 豚もおだてりゃ木に登る…
思いやりとは、思いやること、あれこれと想像することです。 思いやりとは、あれこれと気のつくことです。 思いやりとは、他の者のことについて思い、その者の立場や気持ちを理解しようとすることです。 他のものを思いやる心がなければ、自分本位になってし…
恩とは因を心に留めることなのだそうだ。 結果をもたらした原因をよく顧みることなのだそうだ。 今ここに生きている自分は、過去の結果であり、同時に未来の原因をつくっている。 未来は一寸先は闇でどう展開していくかわからない。 でも、今日まで生きてき…
「民はこれをよらしむべし、知らしむべからず」(論語・泰伯編10) 横柄、傲慢な政治家・官僚は民衆はどうせ説明してもわからんのだから、説明すればややこしくなるばかりだから、細かい話、細かい情報は提供しなくてもよいと考える。 また、平等論というイ…
「・・・男女雇用機会均等法の制定で、これからは女もばりばり働く時代だと煽られるままに企業に入社。文字どおり男勝りに頑張るうちに、気がついたときには三十路を迎えていた。脇目もふらず働いてきたおかげで、責任ある立場を与えられ、懐にも余裕が生ま…
是が非でも欲しいものを得ようとして魂を売り渡す、という話は教訓譚の世界に見られるものだ。 しかし、 人は、知らず知らずのうちに、 魂を切り売りして、 現世を生き抜いているのかも知れぬ。
人には、 ある種のあきらめのようなものがなければ、 わからぬことがある。 あるいは、 あきらめを突き抜けて、はじめて、わかるというところへ至ることがあるのかもしれない。
人間は、可能性を秘めた存在だ、とはよく言われる言葉です。 しかし、その可能性を、人はどれくらい開花させて、人生を生きるのでしょうか。 人には、それぞれの生き方がありますが、 もし、人が、 「私」は可能性がある者である、と思うことができるなら、 …
愛欲というものは両者の自尊心が平衡を保つか、あるいは一方が主人であり他方が奴隷でなければなりたたぬ。(遠藤周作『アデンまで』より) なるほどと思う。 しかし、これ以外にもなりたつ愛欲の姿がありそうである。
玄学(げんがく)には出会いにくいが、衒学(げんがく)には出会いやすい。 玄学とは、深遠な学問である。深遠なだけに光もあたりにくい。それゆえに、人の目にもつきにくい。 一方、衒学とは、学のあることをひけらかすことだ。衒とは、たぶらかすことを意…
より良く生きる、とはどういうことか、と問うと、 その答は、いろいろ出てくるでしょうが、 他者の視点から答えるのではなく、己が視点から答えるとすれば、 己が気持ちよく生きるということになりましょうか。 さて、そこでも、何が気持ちが良いかが、いろ…
自己実現などというが、 まず、喰えなければ、どうしようもないのです。 喰うというのは、ただ、食べることができるということではなく、 生命(いのち)をつなぐことができるということなのです。 それなくしては、自己実現の緒はないのですから。
知識を得ようとすればするほど、 知識を得れば得るほど、 心と物が離れてしまう。 内界と外界が離れてしまう。 やがては、離れてしまっていることすら気づかなくなってしまう。 それは、厄介な病のようなものだ。 内と外とがあまり離れていない者が見れば、 …
「ものの本質がわかるということはすばらしいことであった。 彼らは古いすすけた道具など見てもそれを汚いものと見ないで、その中にひそむ造形的な美しさに心をひかれた。」 (宮本常一『民俗学の旅』より) これは、宮本常一さんがある美術大学・短期大学で…
「かつて大宅壮一さんが、 テレビによって日本人は「一億総白痴化」すると警告した、 その通りの状態になりかけてやしませんか。 ・・・ワアワア、ゲラゲラ、人気タレントの馬鹿笑いばかり聞こえてくる。 自分たちだけで面白がって大声をあげて騒いでいるよ…
木々は木々だけの持つ愛を持っている。 セコセコ押しのけあう人間が忘れちまった愛だ。 (加島祥造『タオと谷の思索』より) セコセコ押しのけあう人間は、その愛を忘れなければならないか。 いやいや、その愛を希薄にしなければならない、ということだ。 そ…
「天と人とは、もともと二なるものではない、合という必要はない」(程明道) (孟子の「良知良能」における)「「良知」とは、慮らずして知る働き、「良能」とは、学ばずして能くする働き、天が人間に良知良能を与えたのであるかぎり、仁の把握は原理的に保…
人間が嫌いだ! って言う人がいるけど、 本当のところは、 好きなのに好きになれないで困っていたり、 好きになりたいのに好きになれないで困っている、って人が多いらしいんだよね。
空が真っ黒に曇って、日の光が見えなくなったからといって、 太陽がなくなったと怯える人がいるでしょうか。 でも、自分の生活のこととなると、 ちょっとしたことで希望の太陽を見失ってしまって、 立ち上がる気力をなくしてしまう場合が多くあります。 でも…
要求するばかりでは、人間はいつまでも幼児のままである。 国民の権利ばかりに目覚めて、 私たちが、 もし要求することばかりうまくなったら、 それこそ私たちは容易ならぬ精神の危機に陥る (曽野綾子さん『私の中の聖書』) 権利要求という国民の政治的行…
心細さというのは、一人でいるときにも起こってくるし、 頼りにできるものの乏しさからも起こってくるし、 頼りにできるものの頼りなさからも起こってくるんだよね。 心細さは、いっぱしの大人にも起こってくるし、 年寄りにも起こるし、 青年にも、幼い子ど…
小さな子は、小さな子なりに、親を思う心をもっている。 親をいたわる心ももっている。 これって、すごいことだよね。
自意識過剰で悩んでいる人がいる。あるいは、自意識過剰の自分に悩んでいる人がいる。 別の表現をするなら、それは他人(ひと)の目を気にする自分についての問題だ。 しかし、人の目を気にしない人間がどこにいるだろうか。 人は誰しも、大なり小なり他者の…