2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

一つの生き方

党派や派閥などといっさい縁がなく、ひっそりと人と世の中をながめていた。 少しシャイな話し方、しぐさ、他人へのいたわり、私的なことの領域に対するつつしみ。 細やかな神経が通っていて、しかもちっとも窮屈ではない。 いつものほほんとしている感じで、…

人とともにある生き方

人間ばかりを相手にしていては、心は狭くなる。 人間のことばかりを考えていたのでも、心は狭くなる。 勉強をするなどと称して、字面を追うばかりしていても、心は狭くなる。 高尚になろうとして、言葉を弄んでばかりいても、心は狭くなる。 無機物ばかりを…

それぞれの「私」

皆それぞれにそれぞれの「私」を生きながら、ともに在る生を生きている。 こういうと、どうも宗教めいてくるが、 これは宗教ではなく、生きる学びのなかで考えられたことだ。 天地懐我、 我亦懐天地。

欲によって失うもの

強欲は良くない、とは誰しも知ることです。 しかし、自身の欲の大きさに気づかぬうちに、いつの間にかそういう人間になっていたりもするものです。 そういう場合は、手近な利得に心が奪われ、もっと大切なものを失うことになるでしょう。 「嗚呼、何のために…

自身はどこにいるか

自分というものは、常に失われがちになるものです。 ひょっとすると、夜の眠りがあるから、失われずにすんでいるのかもしれません。 自分が失われていないからといって、では、まったく失われていないかというと、いつも、大方失われているのが、常人の常と…

善人と悪人の勝敗

善人は、悪、あるいは悪人と出くわすと、ずいぶん心を悩ます。あるいはエネルギーを消耗する。 悪というものは非常に強い。 悪人は何事によらず攻撃的である。そして、人を責める。 相手が手強いと思うと、いっそう攻撃力を強める。 また、悪人ほど団結する…

しっかりと生きる

日々に出会うことは、まことに多い。 気弱になっていたり、臆病になっていると、 今日はどんな厄介なことが起こるのだろうとか、厄介なことが起こったらどうしようとか考えて、無駄なエネルギーを消耗し、おまけに一層、自らを臆病にしてしまう。 しかし、こ…

欲について考える

欲望をすべて達成できるかのように、いつの間にか思い込んでしまうのは、感情の常である。 そして、その感情を誰しもが持っているのである。 しかし、いかなる人でも、欲望を完全に満たすことはできないし、 いかなる人でも、欲望を除き去ることもできない。…