女の生き方

「・・・男女雇用機会均等法の制定で、これからは女もばりばり働く時代だと煽られるままに企業に入社。文字どおり男勝りに頑張るうちに、気がついたときには三十路を迎えていた。脇目もふらず働いてきたおかげで、責任ある立場を与えられ、懐にも余裕が生まれた。ただ、ひとつ残念だったのは、仕事に熱中するあまり男にかまっている暇がなく、彼女たちの大半が独身という点だった。」
(原宏一「戦争管理組合」『床下仙人』)

これは小説のなかの一節だ。

人は、その時代時代の風潮に影響を受けるものだ。

しかし、その影響の受け方も人によりさまざまだ。

もし、時代の風潮に大きく飲み込まれてしまうと、自分の人生も自分のものでないかのような生き方になってしまう。

人は、「私」というものを大切に生きることを学ばなければならない。