横柄なる為政者と平等論者

「民はこれをよらしむべし、知らしむべからず」(論語・泰伯編10)

横柄、傲慢な政治家・官僚は民衆はどうせ説明してもわからんのだから、説明すればややこしくなるばかりだから、細かい話、細かい情報は提供しなくてもよいと考える。

また、平等論というイデオロギーに犯されている者は、すべからく知らせ教えなければならないと息巻く。

いずれも偏った考え方である。

孔子は、政治家や政治・行政が、人々からの信頼を得ることの重要さを説いているのである。

上っ面の知識を学んでいては、人々も、人を導く者も、軽薄な考えをもつようになり、軽薄な人間になり、人を軽薄にしてしまう。

物事の根っこまで見据えて、ことは学ばなければならないのである。

(参考:安岡正篤十八史略(上)』)