20メートルの人間関係

いつも車で通る道がある。

その道のうちで20メートルほどの距離であるが、上り下り2台の乗用車が離合するには少々狭いところがある。

そのため、ここでは多くの場合、上りか下りのいずれかの車が道を譲ることになる。

そのときに大抵のドライバーは互いに片手を挙げて礼と返礼をする。

わずか20メートルほどの距離であるが、この間の見知らぬ者同士の人間関係のありようは、なかなか気持ちがよいものである。