一億総タレント

かつて、一億総タレントという言葉を言った人がいたのではなかったか。
それは、ひょっとして筒井康隆さんだったかも!

いろいろなショートSFストーリーを書いておられたが、けっこう近未来の状況を当てていたのではないか。

一億総タレントと私が思うのは、TVレポーターが町でマイクを向けてもしっかりと答える人々の姿ということもあるが、さらにここまできたかと思うことがあるからだ。

ここ十年くらいのことだと思うのだが、殺人などの被害にあった場合に、身内の方が報道関係者に対してコメントやメッセージを出すことが多くなった。

なかには、感情の整理がつかないであろうときに、よく冷静にこのような文章が作れるものだと感心することがある。

まるで、どこかにマニュアルでもあるのかと考えてしまうほどだ。

これはおそらく、報道機関がしきりにコメントを求めることに対する1つの対応策なのかもしれない。

そのうち、被害者の身内の続柄ごとに、また、被害のありようごとに、身内のコメント事例集などという本が販売されるのではないだろうか。
(不謹慎な考えで、まことにすみません。おそらく、問題は報道関係の方にあるのでしょうけどね。)