ありがたいと思う

むき出しのわずかな地面がある。

そこに草が生える。

私は、その草をかがみこんで取る。

初めのうちは、あれこれといろいろなことを考えながら、草を抜いている。

しばらく、あれこれ考えることは続いているのだが、そのうちに考えているのかどうかわからぬようになってくる。そして、やはり黙々と草を抜きつづける。

やがて、ありがたいなあ、と思うようになる。

そうやって、草を抜かせてもらっていることをありがたいなあ、と思うようになる。

雑草のいのちを奪うということでは申し訳ないのだが、雑草に対して感謝の気持ちが出てきたりする。


こんなことを言っていると、笑われるかもしれないなあ。