事始め(の愚行?)

「○○市にお住まいのみなさまへ」という配達が始まった。


これは、年賀状だけでしたかな?

間違いなく、利益を上げますなあ。
末端の配達員も、会社の確実な利益増で、喜びますかなあ。

商いの倫理がまた一つ消えたような気もいたしまするが。

宅配業者も、対抗手段を考えねばなりますないなあ。

受け取り拒否の方法を考えねば、という思案も生まれるかもしれませんなあ。

年賀状の場合ですと、お年玉つきですから、さもしいお方はかえって喜びますじゃろう。

受け取り拒否などという手段を住民が使うようになると、配達員は仕事が増えますなあ。


おれ、そんな厄介な仕事が増えるの、いややなあ。

まあ、おまえさんは雇われの身やさかい、いやなら仕事やめるしかおまへんで。

こんなことが、日常茶飯事になったら、いろいろな業者からまたダイレクトメールが届くようになるのと違うやろか。

そらそうやろなあ。金貸し業者に保険会社、スーパー、電気店、いろいろ来るで。
おまえんところは、さしあたって、金貸し業者からわんさか来るで!

めったに郵便物が来ない俺なんかは、うれしいなあ。家に帰って、ポスト開けるのが楽しみになる。

おお!そういう喜びもあるか! 

あほか!

こんな商売が始まったら、うるそうてかなわんがな。

郵便局へ、うちにはそういう葉書きは届けんとってくれ、言うたろか。

まあ、ええがな。見ずにくず箱へ入れたらええのやし。

おっちゃん、それって、紙の無駄遣いとちゃうか。

おお、ぼうず。なかなかえらいこと言うやないか。

まあ、お客さんが喜ぼうと、喜ぶまいと、おかまいなしの商売がまた始まったということですな。

しかも、郵便局が始めたということでっさかい、なんや、さびしいものがありますなあ。

まあ、新手の商売のアイデア出して、上のもんも下のもんも、みんな、魂(たましい)、また売りよる言うこっちゃ。

その魂、売って、なんぼになりますやろか?

あほ! お前のような魂が、そもそも問題なんじゃ!

そんなこと言ってたら、生きていけませんぜ、だんな!
今や、魂を売る時代だっせ!
まあ、そうも知らずに生きてる者も多いけどな。

おっちゃん! 人間、魂売ったら、かすになるがな!

あっ、あかん、大将が来ましたで!


いったい、そこにおる連中は、どこからわいてきたんじゃ!
さっさと仕事をせんかい!
あれこれ考えるな! 台所は火の車なんじゃ。 
倫理もくそもあるものか! 
はよ、腐れ魂の配達じゃ!





まあ、ダイレクトメールが届いて、喜ぶ人たちはよいでしょうな。