結婚式・披露宴でのキスを見て考えた

先だって結婚式・披露宴に招き受けて、行ってきた。

式は、ホテルの式場で、どこかのビジネス神父により行われた。
披露宴は、けっこう大勢招かれていて、会社関係の若い者も多かった。

式でも、披露宴の場でもそうだが、近頃ではキスをさせるというか、してみせる。

このことなのだが、時に性欲に飢えたようなキスやねっちっこいキスを見ることがある。

まことに、はしたない。

親はどんな気持ちで見ているのだろう、と気の毒に思う。
特に新婦の親の方、なかでも父親の気持ちをさっすると、気の毒としか言いようがない。

神式であろうが、仏式であろうが、キリスト教であろうが、いずれも神の前で誓うという儀式なのである。
また、披露宴は、披露の祝宴であり、皆の前でお披露目をして、つまり、互いに責任をもって一緒にやっていく者として、皆に知らせる儀式でもあり、そのことを皆に承認してもらうための宴(うたげ)なのである。

儀式というものの意味は、一体誰が教えるのだろうか。
自ら学ぶ者はよいが、それをしない者、また、それを学ぶことがない者は、愚かしい者のままである。

神の前といいながらも、その神の認識がなければ、己(おのれ)に誓う儀式と認識してもよい。

儀式が意味をなさないなら、そんなものに大した金をかける必要もなかろう。
正装をして、時間を割いて、金を持って出席するのも、面倒なことに思える。

成人式が話題に上る時期がまた来るが、こういうものに公の金を使うことは、もうやめなければなるまい。