宇宙と私

夜の空をよく見ていたころがある。

一人で夜空を見上げていて、
一人で星々を見ていて、
また、天体望遠鏡で、一人で星を見ていて、
いつの間にかその世界の中に自分が入ってしまうことがある。

それは、宇宙の中に自分が吸い込まれるような感覚で、少し怖いような、不安な感じを伴う。

広大な、果ての知れない宇宙に漂うような、また、呑み込まれそうな感覚でもある。
それは、私と宇宙との一体化であり、私の世界の拡散でもある。

一方、180度自分を転回させて、自分自身というものに、自己自体というものに目を向けてみる。

こころを凝らしていくと、やはり果てしない宇宙を感じてくる。

よくわかっていそうな自分も見える。
その先には、おぼろげな自分を感じる。
さらにその先には、得体の知れない自分の世界があるように思えてくる。
それは、もう、私なのかどうかさえわからない世界があるようにも思えてくる。

どうもこの「わたし」というものは、この両宇宙の接点にいるようだ。