朋友

本当に熱心に仕事をして、それでもって生きるエネルギーを失いかけているような、そんな友人に、いま一人の友人が語りかけている。

お前は、仕事をまじめにしすぎている。
誰のために仕事をしているんだ!
仕事のために仕事をしているのではないか?
上司や部下のために仕事をしているのか?
会社のために仕事をしているのか?
客のために仕事をしているのか?
いったい、誰のために仕事をしているんだ?
お前は、おまえ自身のために仕事をしないとだめだ!
自分の分というものもわきまえろ!
そうしないと、お前は死ぬぞ!
お前は、誰のために生きているんだ!
おまえ自身のためだろう!
そして、お前の家族のためだろう!
それを忘れるな!

言われた友人は、なにも言わず、ただ泣いていた。