出席させぬ(かな?)

校長先生、出席停止という方法が取れるようになりましたけど。

そうです、そうです。

それで、3組で、例の子が学校に来れなくなっとりますから、やはりB男を出席停止にと思うのですが、いかがでしょう。

馬鹿を言っちゃいけませんよ。B男君のお父さんは、あなた、PTAの会長さんですよ。そんなことをしたら、ややこしいったら、ありゃしないじゃ、ございませんか!

やっぱりだめでしょうねえ。
では、4組の、例の子が来れなくなってる件ですが、O子を出席停止にしてはと思うのですが、いかがでしょう。このままでは、次のがやられてしまいそうなんですが・・・。

馬鹿を言っちゃあいけませんよ。O子のお父様は、あなた、恐れ多くも畏くも教育委員長さまでございますよ。

そんなことをした日には、こちらが飛んじゃいますよ。
触らない方がよい子は、触らないようにしとって下さいよ!くれぐれもお願いしますよ。

へい、へい!
それじゃあ、1組のK太を出席停止にしたいのですが、どうでしょう。あのうちは問題ないでしょう。

おっと、あれは、いけませんよ、あなた。あそこのおやじは、こないだも教師がうるさく注意をしたとかで、怒鳴り込んできたのですよ。それで、2時間も校長室で机をたたき続けて、あなた、わたしゃ、おしっこちびらせちゃいましたがね。
おお、怖い、怖い。

もうあまり考えないで下さいよ、E先生。
あんまり、ややこしくしないように、お願いしますよ。

へい、へい。


(しかしねえ、出席停止っていうのも、教育放棄みたいにも思えますねえ。まあ、近頃は、なんでも安直やからねえ。教育者も教育行政を考える人間も、その程度なのかもしれないねえ。)