努力を続けなさい

慎めや小子。

速やかならんと欲するなかれ。

速やかならんと欲すれば、大事を乱る。

勤めよや小子。

倦むことなかれ
二宮尊徳

「小子」とは、「お前たち」と弟子に言っている言葉です。

「慎め」とは、「過ちなきように用心してやりなさい」でもよいでしょう。あるいは、自分の「分をわきまえてやりなさい」でもよいでしょう。「度を過ごさぬようにしなさい」でもよいでしょう。

「倦むことなかれ」とは、「倦まずたゆまず、努力しなさい」でよいでしょう。「倦まず」とは、「嫌になったとか、飽きたなどと挫けることなく続けなさい」ということです。

そして、欲を出さずにやり続けなさい、と言っているのです。
早く目的を達しようとするのも欲です。

生きている限り勤勉に、こつこつとやるのです。

あせってはいけない、怠ってはいけない、というのです。

初めに取り上げた一文は、二宮尊徳の遺言だそうです。

感謝すべき、ありがたい言葉ではありませんか。