できることからやりなさい

何かを成し遂げようと思う者は、

まずその小事を努めるがよい。

大事をしようとして、

小事を怠り、

「できない、できない」と嘆きながら、

行いやすいことを努めないのは、

小人の常である。


二宮尊徳の言葉を参考にしていますが、「何かを」のところは「大事を」であったかと思います。

大きなことを成し遂げるには、あるいは、大きなことでなくとも、何かを成し遂げるには、結局は小さなことの積み重ねをしなければならないなのです。

障害児教育にはスモールステップという言葉がありますが、何も障害児の教育だけではありません。何事も小さなステップの延長に大きなステップがあるものです。

人の力量(「分」)に応じて、本当はそのステップも、その人なりということになりますが、ここでの関心はステップの大きさではなく、為そうとする者の心構えだともいえます。

「できない」と言うなら、自分にできるところからやりなさい。「できないことをやろうとして、自分をできない者にしてはいけない」ということでもあります。

「できる」のに「できない」としてしまうのは、その人間自身なのだともいえます。

大きな欲の物差しで自分を計ってはいけない、ということでもありましょう。