人間との付き合い

人間というのは、もっとも理解の難しい生き物かもしれません。

だって考えても見てください。

人を殺したり、殺した人間を切り刻んだり、捨てたり、埋めたりもする。

わが子を殺したりもする。

わが親や兄弟を殺したりもする。

でも、そういう人間だって、生まれた時から、いつもいつも悪いことをしている、根っからの悪人であったなどということはまずない。
いつも悪のこころで生きていた人間だったなんてことはまずない。

だから、普通は、どの人も悪人というより善人のように生きている。
善人だ、悪人だという区別が乱暴だというなら、普通はどの人も普通の人として生きている。

でも、その人が何かのひょうしに悪人になったりする。

そして、それがまさに人間だと思うのですね。

人間とはそういうものだということを承知で、けっこう深く関係をもてる人。
こういう人というのは、たいした人だと思いますね。