人格の内的な成長のためには、意識の
功利主義的な態度を捨てる必要がある。(フォン・フランツ、『人間と象徴』より)
残念だが、社会的にそれなりの地位を得たものや財を成したものには、これは難しい。
テスト勉強に精を出して、勝ち抜くことばかりを考えてきたものも、理解しがたかろう。
また、リタイアして後もこのことがわからぬものは、憐れなもの、悲しむべきものと言わなければならない。
意識の主体者である自我は、常に
功利主義的な態度を「私」につくりやすい。
しかし、その自我は「私」の主体者でないことを知らねばならない。