賢い人々

たくさん学習をして、世間で高等教育といわれる教育を受け、しかも、それなりに名のあるところへ行き、ともするとさらに上級の教育機関での教育も受けたような、そういう人たちの中に、まるでゲーム感覚で人生を歩いているかのような人たちが結構いる。

もちろん、当人には、そういう感覚はない。当人としては、いたって、まじめに考えているのである。

しかし、その生き方は、まさに、ほとんど知の世界で、あれこれ考えて生きていると言ってもよい。

当人としては、真剣に考えているのだが、それが軽いのである。

ほとんど知だけで考えているのだから、軽くなるはずだ。

こういう人にアドバイスをしていると、そのアドバイス自体が、その人の中で、軽いものに変えられてしまっていることに気づく。

それを「病」としか言いようがない感覚に陥ってしまう。