結婚

男と女の関係として、
恋愛をしているときの関係と夫婦である関係とは多いに異なる。

たとえば、神谷美恵子さんは次のように言っている。

結婚は恋愛とちがい、現実との対決であり、かなり平凡な日常生活のつみかさねというきびしい面がある。
夫婦は互いの存在のためにおのおの多少とも身をけずることが要求される。

確かに神谷さんの言うとおりである。
結婚するということは、はれて一緒になるという喜びのゴールではない。

互いにとって難しいことがあろうと、また、それぞれ自身にとって難しいことがあろうと、それを乗り越えて二人で生きる生活を今後はやっていく、という決意をもって臨む生活の始まりと考えた方がよい。

お互いが要求し合い、かつ妥協し合いながらの生活である。

では、妥協し合うことは何のために行われるのかと考えれば、次のことがあげられる。

●二人の生活を守るため
●子を持つ自分たちの家庭を守るため
●子供たちの生活を守るため
●互いの幸せを守るため
●互いを支えたり高めたりするため

恋愛の関係でも、お互いに譲り合うこともあるが、
夫婦の関係では、それほど生易しいものではない。

結婚はそうした覚悟をもってすべきだろう。
ただ好きだからというだけで、結婚後の生活が継続できるものではない。