朝顔に

朝顔に つるべとられて もらい水
         (加賀 千代女)

この句、好きなんだなあ!


で、なぜ好きなのかと考えてみた。

・・・
・・・この謙虚さが、よいではないか!

人間様が、朝顔ごときに、つるべをとられたと書いているんだからね。

朝顔って、植物だよ!


でも、人間と同じように、命を持つものに、違いないのだ。

そこにおいては、おんなじだ!

そして、
同じ立場に立てるから、「つるべを取られちゃった!」って言えるんだろうなあ。

でもって、そのつるを切るでなし、払うでなし、
「まあ、このたびはあんたに譲るわ」って感じなんだから、
この謙虚さと、生きるものへの感性には大いに敬服して、頭を下げてもいいんじゃないかなあ。

みんな、こういう感性を少しでも多く、自分の生活の時間のなかに持てるといいんだけど・・。

・・・
・・・でも、こういう俳句を「すばらしい!」って、
歴史に残す日本人の感性も、goodじゃないかい!