天地の道理と誇る心

山は高いといって誇らない。

花は美しいといって誇らない。

鳥は好い声で鳴いても自慢しない。

太陽は朝から晩まで照らしてくれるが、べつに恩にきせるわけでない。

これが天地の道理だ。

そして、その天地の道理は人にも働いている。

(cf.佐藤一斎、川上正光全訳注『言志四録(一)言志録』「誇伐の念」、付記)