人生の生き方と学び

もし、さまざまな人生、さまざまな生涯を生き終えた人間が、

この「私」の人生を生きているとしたら、

きっと、もっと上手に生きていると思うのですよ。

そして、きっと、もっとましな人間として、その折々を生きていると思うのですよ。

・・・

しかしね。それでも、やっぱり、もっとましなとか、もっと上手にとかであって、

やっぱり不十分なのですけどね。

それは、どこまでいっても不十分。何回生きても不十分。

だって、それが人間というものなのだから、それはそれで仕方がないと思わないといけない。

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・・・

「私」は、さまざまな人生、さまざまな生涯を生き終えた人間にはなり得ませんから、

そういう「もし、そういう人間だったら」ということはあり得ないのですが・・・、

・・・

今が、あの時の自分だったら、あのような言動はとらなかっただろう、と思う時というのがあって、


そう考えると、

「私」が、すでにその人生を生きた人間だったら、

と考えたりするのですよ。

・・・

でもね。

そうはなり得ない。

・・・

だからね。

先人の知恵を喰うことによって、ちょっとばかりは、それらしい人間になって生きることができると思うのですよ。

そして、

「私」たちの多くの人は、それができる力というか能力を持っている。


だから、

たとえば、

いろいろな人が書いたエッセイとか、自伝とか、歴史的にながく読み継がれているものとかを読むっていうのは、良いことだと思うんですよね。むしろ、是非、した方がいいと思う。

少し、力のある人は、いい研究者たちが書いたものも読むといい。
まあ、こちらの方は、エッセイなどより得るものは少ないかもしれませんけど、なかには深く考える力を得られるものもある。

・・・

ただね。

それでも、

そのどこにも、人生のその折々の振る舞いや生き方について、

これが正解っていうのは出てこない。

・・・

まあ、そんなところで、この話は振り出しに戻っていただいたらよいと思いますね。