人間は最後までできあがらない

「大器晩成」、これは大抵の人が知る言葉だ。

「晩年に至って、初めて大成する」という意味で、一般には理解されている。

主語がないが、これは「立派な人は」、「偉大な人は」、「優れた人は」ということだ。

してみると、「立派な人というのは、晩年に至って、初めて大成する」となる。

しかし、「大器晩成」の「晩成」というのは、もともと上記のようには解釈していなかった、と言う人がある。

その意味は、「できあがらない」ということだ、と言うのだ。

なるほどと思う。

確かに、立派な人というのは最後までできあがらない、のだ。

この解釈なら、たぶん欧米から来たと思われる自己実現という言葉でも、同じように理解することができるな。



人間は、最後まで、できあがらないのだ。

うん、うん。

それで、よいではないか!