自我ばかりを寄りどころにしては

自我が強くなりすぎるのは良くないのですね。

なんでも自分でコントロールできると思ってしまうのも、自我が強くなりすぎていると言えますね。

横柄さや傲慢さ、謙虚さのなさ、これらも自我が肥大することによって起こってくると思います。

世の中だってこういうことがありますね。

「私」の力で「私」自身を、あるいは人間の力で社会を、あるいは世界を、自然界をなんとでもできると思いがちになるのも、自我肥大の姿と言えますね。

自我肥大は、個人でも、小集団でも、大集団でも起こってきます。人類という単位でも考えられるでしょう。

でも、個人にしても、小集団にしても、大集団にしても、完全にコントロールはできないのです。

コントロールできるのは、実は小さな範囲でしかないのです。
どこまでコントロールしても、孫悟空がお釈迦様の手のひらの上を飛び回っているようなものでしょう。

自我が強くなりすぎると、融通が利かない形にもなります。

柔軟性がなくなるのです。

個人で言えば、固い、融通の利かない姿になります。

それは、まるで大地をコンクリートで塗り固めるようなものです。

整然としているかもしれませんが、大地の恩恵をつぶしてしまいます。

自ら持っているものを閉じ込めてしまうのです。

大地からのぬくもりも、もたらさぬ形を作ってしまうのです。

自我は強くなければなりませんが、強くなりすぎてはいけません。

力を得たとしても、自我に頼りすぎてはいけません。

身を守る必要があって、自我を強くしないといけないということはありますが、自我に頼りすぎてはいけません。