親孝行の孝を考える

親孝行の「孝」は、何も親ばかりに向けられたものではない。

ましてや、「孝」が封建的道徳だなどと浅薄な考えを持っていてはいけない。

しっかりとした知識を追求しない不勉強な教師がそのように考え、「孝」を子どもたちに教えようとしないのだろう。

「孝」とは、他の生きとし生けるものへの慎ましさであり、他の生きとし生けるものを敬う心であり、温かく見守る心であり、他の生きとし生けるものを生かす心であり、育てる心である。

その代表が親に対するものであり、親に向けられたものであり、親孝行と呼ばれるものであるに過ぎない。

これは言わば、「孝」の氷山の一角のようなものである。

なぜなら、「孝」は本来的に我々に備わるものであり、自分以外のあらゆるものに向けられる大切な心だからである。

したがって、子どもたちに「孝」の大切さを説くことは必要なことなのだ。

子が親を敬い、親を大切にするという親孝行を説くことも大切なことなのだ。