身を全うするために、役立たずでいるかい?

役立たずでおれば、身を全うできると言う話がある。

しかし、役立たずであるがゆえに、切られるということは、往々にしてある。

たとえば、役立たずと思える木でも、木陰を作るくらいの役は果たしているのである。緑を見せて、和ますくらいの役は果たしているのである。

してみると、役立たずでいるというのを、そのままに受け取ってはいけないことになる。

ほどほどの役にはたっていなければならないのである。

この「ほどほど」というところが、身を全うできる可能性を与えるのである。