生きるための価値観と社会

経済(至上)主義とは、経済的利益をすべてに優先させる立場のことだ。これが人の生き方の価値観を侵食すると、金こそもっとも大切なものだ、ということになる。

また、経済至上主義は、効率主義と切り離すことができない。効率主義が求めるのは、速さである。

生き方の価値観を侵食した経済至上主義は、効率主義を伴うので、この侵食された価値観では、生きる上でもっとも大切なのは、金と速さということになる。

したがって、金を求め、速さを求めて生きている人々は、この価値観を優先して生きていることになる。

また、これらの人々が多数を占めて生きている社会は、この価値観を優先している社会である。

教育を生業としている人たちの多数が、この経済至上主義的効率優先主義的価値観で生きていることに気づいていないならば、子供たちには、それを教え込まれることになる。そして、その価値観をもって生きる人たちはさらに生み出されていく。

組織が経済至上主義を徹底して要求すれば、人はそのような生き方を強いられるようになる。

経済至上主義的価値観は金銭を何よりも大切に考える。したがって、この価値観の病魔におかされた人たちは、人命や人の健康をも二の次にしてしまう。

人を傷つけても自己の所有する「物の豊かさ」を優先するという人間が次々と育てられ、この社会をおかしていく。